問題提起(今、山で起きていること)

山に多くの人が入ることによって、あるいは、手を入れないことによって、山にもたくさんの負荷がかかっています。

山ではどんな問題が起こっているのでしょうか。また、どうしたらより良い形で次世代に山を引き継いでいくことができるでしょうか。

自分たちにできることを考えつつ、いろいろな現状を見たいと思います。

 

(保護と利用に関する主な話題)

 

1.森林の荒廃

○山村の過疎化・高齢化→里地・里山の荒廃、山村文化の消滅

○林業の衰退→人工林の荒廃、災害の発生、花粉症の蔓延

 

2.生態系の攪乱・損傷

○野生動物の増加→イノシシ、シカ、サル、クマの頭数管理

○植生破壊→過剰利用と踏みつけ、特定の山に集中

○野生動物への餌付け→入山者と野生動物の接触

○外来種の侵入→オオハンゴンソウ、ブラックバス、アライグマなど

 

3.入山者のルールとマナー

○遭難者の増加→中高年登山者と初心者の増加、登山届の励行

○山岳トイレの維持管理→携帯トイレの普及、環境配慮型トイレ

○ペット同伴登山の増加→登山者との摩擦と入山への配慮要請

○トレイルランニングの普及→環境省の取り扱い指針とすみ分け

○外国人登山者の増加→受け入れ体制、マナーと遭難防止

○自己責任の徹底→施設の管理責任と自己責任の区別

○利用者負担→トイレ使用料、協力金、ボランティアの労力提供

○山の情報収集→山レコ、SNSによる登山、山のグレーディング

○自然環境保全→ストックの利用、し尿持ち帰り、ゴミの持ち帰り

○登山道の維持管理→浸食防止、標識の整備

○環境教育の促進→親子登山、自然観察会、学校登山